寅さん記念館の映画セットも 大船撮影所の作品!
寅さん記念館に展示されている『くるまや』のセットはとてもリアルに造られていて驚きます。
このページの昭和30年代の写真は、地元今泉にある『田子湖泉堂』のご主人、田子祐司さんの秘蔵品。田子さんの父・慎(しん)さんは、大船撮影所の大道具を担当するために東京から移住してきたスタッフの一人。映画の大画面ではセットの隅々まで映し出されるため、映画の設定に合わせて家屋そのままに精巧に造った上で時代を付けてリアルに仕上げるそうです。大船撮影所では常時数本の映画が撮影されていたため、セットは精巧に造るのはもちろんスピードが勝負。しかも厳格な監督の要求を満足させる仕上がりにするために、日本最高レベルの職人さんたちが集められました。田子さんも若い頃には一日100枚の襖を貼ったそうです。今も80枚はいけるとのこと。慎さんの孫、3代目の啓祐さんは第8回ものづくり日本大賞(総理大臣表彰)を受賞した建設マイスターです。
このように、大船では撮影所で活躍した一流スタッフの伝統を受け継ぐ『匠』がいろいろな場面で活躍しています。大船撮影所の遺産は、超一流の映画づくりで鍛え上げられた、人、センス、技術。
大きな大船地域が一つにまとまるチームワークも、撮影所の遺産として今に活かされているのだろうと感じています。
鎌倉カーニバルへ、いざ出発!
昭和32年『喜びも悲しみも幾歳月』号
昭和31年、岸恵子主演『忘れえぬ慕情』号
大船撮影所セット前で、スタッフ集合写真
上記3枚の写真とHome大船撮影所正門の写真提供/田子佑司氏
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